歯がグラグラする
皆さんも、これまで一度は「歯がグラグラする」という症状を経験したことがあるかと思います。
それは、乳歯が抜ける時です。
ある時期を境に、全ての乳歯は永久歯へと生え変わるため、この時の「グラグラ」は異常なものではありません。
永久歯に生え変わった後に「歯がグラグラ」するという症状が現れたら、お口の中に何らかの異常が生じています。
歯を支えている骨が溶けている
私たちの歯は、歯槽骨と呼ばれる硬い骨に埋まっています。 ですので、健康であれば、硬いものを噛んだとしてもビクともしません。
しかしながら、歯周病を患うと、この歯槽骨が弱り始め、ついには溶けてしまうのです。
すると、歯は自分を支えてくれている土台が揺らいでしまうので、ちょっとした刺激でグラグラと揺れるようになります。
そういったことから、歯周病の末期症状では、歯の脱落という状態に陥ってしまうのです。
このように、歯周病が原因で歯がグラグラしている場合は、歯周病を治療する他ありません。
歯周病の症状が改善されれば、溶けていた歯槽骨も徐々に正常に戻り始めます。
食いしばる癖がある
ヒトがものを噛む力は、とても強いです。
男性であれば、60キロにも及びます。
ですから、日常的に食いしばる癖がある人は、お口の中に多大なダメージを与えているものとお考え下さい。
具体的には、歯そのものに加え、歯茎や歯槽骨、それから歯と骨の間に存在している歯根膜などが傷つけられます。
そうなると、歯を支える環境が壊れ、グラグラと揺れるようになるのです。
こういった癖は無意識にやっていることが多いので、マウスピースなどをはめて治療する方法があります。
もちろん、意識的に行っている部分に関しては、患者さん自身の努力で改善していく必要があります。
歯の根っこに異常がある
例えば、樹木は、根っこが枯れると、幹自体も倒れてしまいますよね。
歯も同じで、歯根が割れたり、病気になると、グラグラと揺れ始めます。
もしくは、根っこの部分で細菌感染が起こり、膿が溜まっている場合もあります。
こういったケースでも、歯がグラグラするという症状が現れてきます。
歯根が割れた場合は、接着剤でくっつけるなど、色々な治療法がありますが、最悪のケースでは抜歯となります。
細菌感染を起こしている場合は、膿を排出し、根っこの治療を進めていきます。
差し歯が外れかけている
差し歯が外れかけていると、当然のことながら、歯がグラグラします。
ですから、こういった症状を感じたら、まずそこに差し歯などが入っていないか確認しましょう。
外れかけている差し歯というのは、噛み合わせ全体にも悪影響を与えるので、すぐに直してもらう必要があります。
歯の状態に応じて、差し歯を調整するなり、新しいものを装着し直すなり、色々な治療を施してくれます。
以上のように、「歯がグラグラする」原因には、様々なものがあります。
それは歯医者さんにしか見分けることができないので、まずはクリニックへ足を運びましょう。