口臭治療
口臭が気になるという方は、まずお口の中に原因があると考えましょう。
もちろん、消化器系が原因の場合もありますが、疑うべきはまずお口です。
特に虫歯と関連した口臭には、色々なパターンがあります。
虫歯の穴から臭いが生じている
虫歯にかかると、歯の表面が溶けてきます。
その穴の中には、細菌や食べ物のカス、それから唾液などが入り混ざり、時間をかけて腐っていきます。
腐ったものというのは、とても臭いですよね。
つまり、歯の中で生ごみが腐っているようなものなのです。
こうした状態を改善するには、虫歯の穴をお掃除して、修復処置を取る必要があります。
きちんと治療が行われれば、その後は口臭も気にならなくなるはずです。
被せ物の中で虫歯が再発している
虫歯治療が終わると、詰め物や被せ物で失われた歯質を補います。
これは、傷口に蓋をするようなものですから、虫歯菌が完全に除去されていることが前提です。
けれども、場合によっては虫歯菌が残っていて、被せ物の中で虫歯が再発してしまうことがあるのです。
被せ物の中ですから、歯ブラシも届きませんので、腐敗もどんどん進んでいきます。
そうして、お口の中まで悪臭を届かせることとなるのです。
こういった虫歯の再発は、レントゲンを撮ればわかります。
治療は、被せ物を外して、もう一度歯を削り消毒を行うこととなります。
虫歯が重症化すると悪臭を放つようになる
最後に、虫歯を放置して、重症化した例についてです。
虫歯を治療せず、放置し続けると、最終的には虫歯菌が歯髄にまで到達します。
歯髄には、歯の神経や血管といった大切な組織が存在しています。
虫歯菌はこうした組織も腐らせ、発酵させてしまうのです。
ですので、歯髄にまで達した虫歯というのは、歯そのものが強烈な悪臭を放つようになるのです。
このケースでは、もう神経を取り除く他ありません。
その上で、虫歯菌によって汚染された歯質を削り、その後に被せ物などの修復処置を施します。
治療が完了すれば、口臭も治まることでしょう。
このように、たかが口臭と思われるかもしれませんが、その背後には虫歯という深刻な病気が潜んでいることがあるのです。